はじめに
当事務所の弁護士は、みなそれぞれに、患者側代理人として医療事件に関わっています。
医療事件に関わっていると、患者側の代理人という立場にいるからこそ見えるもの、伝えられるものがあるのではないかと感じることがあります。
もちろん、私たちは患者側の代理人ですから、まず、何よりも、事故の真相究明、損害賠償という目的を中心において活動しています。
ですので、医療被害に遭った患者ご自身やそのご家族、時には患者のご遺族にとって、納得の行く解決に向けた努力をすることが何よりも重要な役割であることはいうまでもありません。
このホームページでは、そうした私たちの経験を踏まえた、医療事故に対する向き合い方、医療機関側との折衝、証拠収集や調査のポイント、交渉、訴訟における対応のあり方などを手続の流れに沿って、可能な限り、説明してまいります。
また、医療事故に関する判例も、分野ごとに適宜取り上げておりますが、少しでも、判断のご参考にしていただければと考えております。
さらに、医療事件を扱っていると、中には、医療事故が起きる背景にも目を向けざるを得なくなることもありますし、さらには、現実の医療事故の真相を解明する仕組みや医療事故を防ぐような仕組みが不十分なのではないかと痛感することがあります。
医療事故を防ぐため、そして、患者にとってより良い医療を実現するためには、医療事故の背景にも目を向け、そこから、医療事故を防ぐために何をすべきか、医療者が疲弊しないような仕組みづくりであるとか、医療事件の解決のあり方、医療費や医療教育に関する制度のあり方といったことについても、可能な限り触れて行きたいと考えております。
医療被害に遭われた方のみならず、何らかの形で、医療に関わっておられる方に、多少なりお役に立てればと願っております。
また、ところどころに、医療事件に関連するコラムや豆知識のコーナーを設けており、こちらの方も随時更新してまいりたいと考えておりますので、ぜひご覧ください。