事務所トピックス
弁護士 折本 和司

先日会った方と音楽の話をしていたところ、その方が沢田研二さんのファンだとおっしゃられていたので、しばしそのお話で盛り上がってしまいました。

沢田研二さんといえば、最近も、映画で主演をされたり、来年は75歳になられるけれど、今も精力的にライブ活動をされているといった情報を目にしたところで、70歳を過ぎてもますますお元気で何よりなのですが、いろいろと話をしているうちに思い出したことなんかもあるので、ちょっと書いてみたいと思います。

 

沢田研二さんといえば、一定以上の年齢の方であれば誰もが思い浮かべるのは、ザ・タイガースのメインボーカルとして、あるいはソロの時代も含め、圧倒的な人気を誇ったスーパースターだった「ジュリー」の姿であり、また数々のヒット曲だと思います。

亡くなられた樹木希林さんが、沢田研二さんのポスターの前で、体をよじりながら、「ジュリー~」と叫ぶ、ドラマのシーンを覚えている人も多いでしょう(というわけで、以下は僭越ながら、親愛の情を込めて「ジュリー」と呼ばせていただきます)。

ザ・タイガース時代の曲も、「青い鳥」とか「銀河のロマンス」「モナリザの微笑」等々、大好きな曲はたくさんあるのですが、個人的には、ザ・タイガース解散後のジュリーの曲も大好きです。

先日会った方との話の中で驚いたのは、その方が、「花・太陽・雨」という曲を知っていたことです。

この曲は、正確には、ジュリーではなく、PYG(ピッグ)というバンドの曲なのですが、ジュリーの大ファンでなければ知っている人はそんなに多くないでしょう。

しかし、私にとっては、とても思い出深い曲なのです。

この「花・太陽・雨」は、高校時代に組んでいたバンドで死ぬほど演奏した曲だからです。

PYG(ピッグ)というバンドは、ジュリーと、こちらもジュリーと人気を二分したテンプターズの萩原健一さん(ショーケン)がダブルメインボーカルになっており、ほかにも「太陽にほえろ」の井上堯之さんといった方々も在籍された、ある意味伝説的なバンドだったのですが、すぐに解散してしまいました。

あまりに錚々たるメンバーが揃っていたので、路線の違いがあったのかもしれません。

で、僕が好きな曲ですが、ソロデビュー曲の「君をのせて」とか「あなたへの愛」といったソロ初期の曲ですね。

その後、「危険なふたり」とか、「勝手にしやがれ」とか、「時の過ぎゆくままに」といったヒット曲を連発し、それからどんどんと派手な曲調、演出へと変わっていくのですが、やはりジュリーの真骨頂というか、あの深くて独特な色気に溢れた声に合っているのは、切々と歌い上げるバラードだと個人的にはそう思っています。

 

そんなジュリーですが、実は私たちの事務所の近辺に結構出没されているようです。

先日も、残念ながら遭遇できませんでしたが、私の行きつけの喫茶店の一角でコーヒーを飲んでおられたそうです。

また、ある先輩弁護士から聞いたところでは、やはり関内近辺の寿司屋さんに、妻の田中裕子さんと一緒に現れ、先輩弁護士が横に座っていた後輩弁護士に説教を垂れていたら、田中裕子さんが話に加わって、一緒になって説教をしていたというエピソードもあるそうです。

 

ジュリーについては、もう一つ印象的な関わりがあります。

もうかなり前のことですが、憲法と平和を守ろうという集会の責任者になって企画を立てていたことがあって、その際に、ジュリーを呼びたいという提案をしたのです。

当時、ジュリーは、「我が窮状」という曲を作っていて、それをある集会で歌ってくれたことがあるということを聞いていました。

ジュリーが、憲法9条を守るべきだという考えを持っていることは聞いてはいたのですが、もし可能なら、講演にジュリーのライブを融合させたような集まりを開きたいと考えたのです。

そこで周りの了解を得て、ジュリーのマネージャーの方につてを頼って連絡を入れました。

結論的には、実現しなかったのですが、ジュリーが断ったということではなく、実にプロフェッショナルな理由からでした。

それは演奏をお願いしたいといったことに対するお話なのですが、マネージャーの方いわく、もしジュリーが歌うことになると、1曲だろうと10曲だろうと、ジュリーにではなく、スルーで200万円以上かかるというのです。

つまり、ジュリーのギャラとかではなく、プロなので、演奏する以上は、きちんとした準備をしなくてはならないから、バンド、機材、照明、運搬、セッティングなどの諸々の経費だけでもそのくらいはかかってしまうということでした。

貧乏な法律家団体の主催なので、さすがにその時は断念しましたが、逆に、プロの矜持だなあとすごく感銘を受けたことをよく覚えています。

費用の算段はついていませんが、いつか機会があれば、またアプローチしてみたいとひそかに思っています。

 

というわけで、ジュリーにはこれからも末永く活躍していただきたく、何処かで遭遇する可能性のあるご近所さんとしても、熱く熱く応援してまいりたいと心からそう思っている次第です。

 

2022年11月30日 > トピックス, 日々雑感
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